膝蓋骨脱臼グレード4。それがピコラについた診断でした。
2025年04月09日
膝蓋骨脱臼 グレード4
それがピコラについた診断でした。
膝蓋骨脱臼とは、簡単に言うと膝のお皿(膝蓋骨)が本来あるべき位置からズレてしまう(脱臼)病気です。
シェルターに来てすぐの頃から座っている時の姿勢に違和感があることや、あまり歩きたがらないことから11月29日に病院で検査を受けました。

軽度の場合(グレード1〜2)には日常生活で太らせない、滑りやすい所で過ごさせない、などのいくつかの注意点を守りながら暮らせば悪化しづらいと言われていますが、ピコラは膝蓋骨脱臼で最も重度な症状のグレード4。手術を受ける必要がありました。
しかし、発覚当時、ピコラは生後2ヶ月半の子犬で成長期真っ盛り。
骨や筋肉が成長している最中の膝蓋骨脱臼の手術は成長過程・成長後のことも考えて実施しなければならず、非常に高い技術が必要とのことで整形外科の専門病院を受診することになりました。
12月24日、整形外科専門の病院を受診。
初めて行く病院で、人もピコラも少し緊張…。
改めて検査を受け、下った診断は冒頭に書いたとおり、間違いなく「膝蓋骨脱臼 グレード4」とのことでした。
健康な子は大腿骨の溝に沿って膝蓋骨が滑車のように動くことで膝の曲げ伸ばしができますが、ピコラには膝蓋骨が収まるべき溝が全くありませんでした。
なので、ピコラに必要な治療は膝蓋骨のあるべき位置の溝を掘る手術を受けること。同時にスムーズに動くように骨を支える筋肉の調整も必要です。専門医にしかできない大掛かりな処置ですから、当然治療費は高額にのぼります。
治療費を抑えるために、骨の状態が安定するまで(=成長が落ち着くまで)待つことも考えました。そうすれば、手術の際の技術的な心配が減り、専門医でなくても手術を行うことができるからです。
しかし、それはピコラに歩きづらい生活を続けさせるということにほかなりません。
長い期間膝の曲げ伸ばしをしないで過ごすと股関節にまで負担がかかり股関節脱臼を起こしたり、大腿骨が歪んだりして歩けなくなる可能性が高い、と説明されました。
“歩けなくなったら里親さんを見つけることはとても難しく、おそらく一生をライフボートで終えることになる――。”
ライフボートにいてもリハビリや歩けなくなってからの介護はできますが、それはピコラにとって「幸せな犬生」ではないなと考え、手術をお願いすることに決めました。
そうした葛藤の末に迎えた1月10日。
手術は無事に成功し、常に膝蓋骨が脱臼していて歩きづらい・動きたくないという日々が終わりました。
術後しばらくは絶対安静にする必要があり、面会謝絶状態でした。
手術を頑張ったピコラに会えたのは1月13日。経過良好でめでたく退院となった日です。
無事に手術が終わったことで一安心。とはいえ、治療が終わりというわけではありません。ストレッチを行ったり、少しずつ運動をさせたりと、リハビリ生活が始まりました。
脱臼期間が長かったので、膝蓋骨の再脱臼の可能性や股関節を痛める可能性もあり、今後も経過観察が欠かせません。全く問題の無い体になったとは言い難いというのが正直なところではありますが、それでも手術から4ヶ月経った今、ピコラはとても元気に、そして軽やかに歩くことが出来ています。
専門病院への通院・経過観察が必要なことや、成長と共にちょっと人見知りをするようになったこともあり、まだ家族の一員に迎えていただくことは叶っていませんが、共に苦難を乗り越えたことを差し引いても健気で頑張り屋さんな可愛いピコラですから、嬉しいお別れの日もそう遠くはないと思っています。
面会に来られた方にはあれもかわいいこれもかわいいと長々と話してしまっていますが、それでもまだピコラの良さを伝えるのには時間が足りないなと感じてしまう程です。
この度のクラウドファンディングも含め、日頃からライフボートの活動を支えてくださっている皆様のおかげでピコラに手術を受けてもらう決断が出来たこと、皆様のおかげで元気な日常を手に入れられた子がいることを知っていただきたく、本日はピコラを紹介しました。
先日紹介したらいちゃん(本日、4/9で6歳になりました!)や、トップ画像に登場しているレグナ(昨年1月に亡くなりましたが最期の日まで大好きなご飯を食べ、楽しく過ごすことができました)も、皆様のご支援のおかげで高度医療を受けることが出来た子です。
動物保護団体が一頭に高額な医療費をかけることには賛否があるかと思いますが、苦しんでいる動物が目の前にいるときに手を差し伸べないという選択肢を選ぶことは出来ませんでした。
これからも、そういった子に出会う度に金銭面のこと、処置後のケアのこと、その子自身の幸せのことを考えて葛藤していくことになると思います。
それでも「この子を救う」と決断して保護した以上、その後の生活にも責任を持つ――私たちは、そんな存在であり続けますので、どうかこれからもご支援・ご声援にて活動を支えていただけますと幸いです。
お読みいただきありがとうございました。

